交通違反の点数と計算方法|分かりづらい累積点数制度を詳しく解説!

点数・罰金
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交通事故を起こしたり交通違反をしてしまうと、その内容に応じて「点数」が引かれます。これが累積点数制度です。

「累積点数制度について何となく聞いたことはあるけど、よく理解していない」という方は少なくないのではないでしょうか。

それもそのはずで、点数が加算されるとどうなってしまうのか、免許停止などの処分を避けるためにどのような手段があるのかという制度の仕組みは思いのほか複雑です。

そこで今回は、交通事故の累積点数制度についてわかりやすく解説いたします。

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運転免許は減点方式ではなく、累積方式

「持ち点」「点数を引かれる」「最初は満点」は誤り

まず、交通違反の点数制度は減点方式ではなく累積方式であるということを覚えておく必要があります。

つまり、交通違反をすると「点数を引かれる」という言い方をする方が、多いですが、これは厳密に言えば誤りです。

「元々の持ち点が6点あり、そこから徐々に点数が引かれていく」という方式ではなく、「0の状態から点数が積み重なっていく」という方式になっているのです。

違反さえなければ「満点」の状態というわけではありません。

基礎点数の具体的計算例

具体的にみてみましょう。免許をとってから一度も違反をしたことがなかったドライバーが、車線変更が禁止されている場所で車線変更をしてしまい、白バイに検挙されてしまったとします。

これは「進路変更禁止違反」という違反で、違反点数は1点です。これにより累積点数は0から1になります。その後も、

・無灯火(1点)
・踏切不停止(2点)
・指定場所一時不停止(1点)

と違反を繰り返してしまったとします。すると違反点数は徐々に積み重なっていき、6点となった時点で「免許停止30日」という処分の対象となります。

このように、交通違反は違反をするごとに減点ではなく累積されていき、一定の点数に達したときに処分が科される、という仕組みになっています。

・「1+1+1+1+1+1(1点の違反を6回)」でも
・「2+2+1+1(1点の違反を2回と、2点の違反を2回)」

でも同様です。このように違反の内容に応じて設定されている点数のことを「基礎点数」といいます。

どの違反をすると何点が累積されるかは後述致します。

付加点数

上記のように、単なる違反で検挙されたような場合には「基礎点数」のみが適用されます。

しかし人身事故や当て逃げなどを起こした場合にはそれに加えて「付加点数」と呼ばれる点数が適用されます。

違反行為により事故が起きたときに、その注意義務違反の程度や事故によって生じた結果の重大さに応じて基礎点数に加算されるものです。

たとえば、下記のような事故を起こしてしまったとします。

・「一時停止」の標識がある場所で一時停止をせず進入したところ、交差点に進入してきた自転車と接触。
・自転車の運転者が全治20日の怪我を負う
・自転車の運転者側に過失はないとする

この場合

・「指定場所一時不停止等」(基礎点数2点)
・「治療期間が15日以上30日未満で運転者に専ら不注意あり」(付加点数6点)

となり合計8点で、さらに一発免停となります。こちらも減点方式ではなく累積ということがわかります。

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交通違反の行政処分の種類

行政処分とは、都道府県の公安委員会が道路交通法に基づいて科す処分をいいます。
交通違反による行政処分には、大きく分けて3種類あります。

点数・反則金

まず反則金とは、点数が6点未満の軽微な交通違反をした者に対して支払いを命じられる金銭をいいます。

なお、この後に説明する「罰金」は刑事処分の一つで反則金とは別物です。区別して覚えるようにしましょう。

点数が6点未満の比較的軽微な交通違反をすると、「交通反則通告書」(通称:青切符)が渡され、反則金を支払うように命じられます。点数が6点未満の事故は刑事罰はありませんので、反則金を納付すれば「罰金の支払い」は必要ありません。

免許停止処分

免許停止処分とは、一定の期間にわたって運転免許が停止する行政処分です。略して「免停」とも言われます。

免許が停止される期間は、違反の程度と前歴(過去に受けた処分)の回数に応じて30日から150日まで幅があります。

前歴がない場合は最長でも90日となります。詳しくは下記の記事をあわせて御覧ください。

免許取り消し処分

免許取り消し処分とは、運転免許を没収される処分をいいます。免許取り消しは交通違反に対する行政処分としては最も重いものです。

免許取り消し処分を受けると運転免許を取得する前と同じ状態になりますので、再び車を運転するためには教習所に通いなおすなどして免許を取り直さなければいけません。

さらに悪いことに、免許取り消し処分を受けてすぐに免許を取り直すことができるわけではなく、免許の再取得ができない「欠格期間」が設けられます。

トラックやタクシーの運転手など車の運転を職業にしている方はその間仕事をすることができなくなってしまいます。欠格期間は違反行為の重大さや前歴の有無によって1年から10年まで幅があります。詳しくは下記の記事をあわせて御覧ください。

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交通違反の点数のくわしい計算方法

交通違反の点数の詳しい計算方法について解説します。

基本となる計算方法

上記にて、「違反のたびに点数が積み重なっていく」と説明しましたが、違反をすると点数がいつまでも残るわけではありません。

計算方法の基本は「0点から始まって違反をするたびに点数が足されていき、過去3年以内におこした違反の点数が合算される」というものです。まずはこれを頭に入れておきましょう。

さらに、いくつか細かいルールがあります。

過去1年間無事故無違反

最後の違反から1年以上の無事故無違反で過ごせばそれまでの累積点数がリセットされます。

たとえば、2018年1月に2点の違反をし、2019年3月に再び2点の違反をしてしまったとします。この場合は1回目の違反をしてから2回目の違反まで1年以上が経過していますので、1回目の点数はリセットされており、2回目の事故をしたときの累積点数は2点となります。

ところが2018年1月に2点の違反をし、その後2018年7月、2019年1月と半年ごとに2点の違反をしてしまったとします。

この場合、点数がリセットされることはなく、全ての違反が合算されて累積点数6点となってしまいます(ただし2018年1月以前に2年以上の無事故無違反の場合は、累積4点になります。この理由は後述します)

免停・免取り処分を受けるとどうなる

免停処分を受けると、累積点数はリセットされて0に戻ります。

ただし処分を受けた事実は前歴として残り、前歴0の場合と比べて免停や免許取り消しの処分を受ける基準となる点数が低くなることは注意してください。

たとえば、2018年1月に一般道路で30km以上~50km未満のスピード違反で6点が加点され、免停30日の処分を受けたとします。その後免停明け2018年3月には累積0点となります。

また当然のことではありますが、免許取り消し処分後に免許を再取得した場合も累積点数は0点に戻ります。

2年以上の無事故無違反できると3ヶ月で点数が消滅する

2年以上無事故無違反で過ごすと、「3か月ルール」の適用を受ける権利を得られ、違反をしても3か月で点数が消滅します。

わかりづらいので具体的に見てみましょう。

2年以上無事故無違反だった方が、2018年1月に2点の違反をし、2018年5月に今度は3点の違反をしてしまったとします。この方は2年以上無事故無違反だったことにより3か月ルールの適用を受けることができ、1回目の違反の違反点数は2018年4月に消滅しています。

したがって、2回目の違反をした後の累積点数は5点ではなく3点ということになります。

一方、同じように2年以上無事故無違反だった方が、2018年1月に2点の違反をし、2018年3月に3点の違反をしてしまったとします。この方も3か月ルールの適用を受ける権利を持っていましたが、1回目の違反から3か月する前に次の違反をしてしまったため、3か月ルールは適用されず、2回目の違反をした後の累積点数は5点となってしまいます。

初心運転者期間の場合

運転免許を取得してから1年間は「初心運転者期間」とされ初心運転者標識(いわゆる「初心者マーク」)を車に付けることが義務付けられます。

この間に交通違反が3回以上(1度に3点の交通違反をした場合は、その後さらに違反を行い4点以上になった場合)に達すると、「初心運転者講習」を受けなければいけません。

この初心運転者講習は通知書を公安委員会からの通知書を受け取ってから1か月以内に受講しなければならず、期間が非常に短いため注意が必要です。

もし受講しなかった場合は、難易度が非常に高い「再試験」の対象となり、多くの人は免許取り消しになりがちです。最悪「累積3点」で、免許取り消しになるというわけです。

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現在の累積点数を知る方法

「違反をして点数が累積していることはわかっているが、何点なのかわからなくなってしまった」ということもあるかと思います。

現在の累積違反を知るには、「累積点数等証明書」という証明書を発行してもらう必要があります。

最寄りの警察署、交番、自動車安全運転センターでもらえる証明書申込用紙に必要事項を記入し、受付窓口で申請をすると2週間で自宅に証明書が届きます。

交付手数料として630円がかかります。残念ながら、警察の窓口で教えてもらったり、インターネットで照会を行うことはできません。

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最後に

交通違反の累積点数制度についておわかりいただけたでしょうか。減点方式だったり元々の点数など一般的に誤解しがちなことも学びました。

少し複雑な制度ではありますが、基本的な考え方を理解してしまえば難しいものではありません。

軽微な違反をして違反点数が付いたとしても、一定の期間事故や違反をしなければ点数は消滅します。違反をしてしまったときはその経験を無駄にせず、交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。

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