スピード違反で免許取り消しになるのはどんなとき?

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スピード違反取り消し 点数・罰金

速度超過とは、法律で定められた制限速度を超過した速度で車を運転することをいいます。

速度超過は重大な事故に繋がる可能性が高いため、取り締まりを受けると免許停止(免停)や免許取り消しなどの行政処分の対象となります。

また、他の交通違反と異なりオービス(速度違反自動取締装置)による取り締まりの対象となるのも速度超過の特徴です。

この記事では、速度超過の行政処分の内容について詳しく解説してまいります。

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速度超過の行政処分とは

そもそも行政処分とは

交通違反や交通事故をすると、運転者には民事上の責任、刑事上の責任、そして行政上の責任が生じます。

民事上の責任

民事上の責任とは、交通事故によって他人の物を傷つけたり怪我をさせた場合に、その損害を賠償する義務です。

被害者に重大な後遺障害を負わせたり死亡させたような場合には数千万円から数億円の賠償責任が生じることもありますが、被害者がいない場合や、単に交通違反をしたにすぎない場合には発生しません。

刑事上の責任

刑事上の責任とは、重大な交通違反をしたり、過失により人を死傷させたときに科せられる罰金や懲役といった刑罰のことです。

どのような刑罰が科されるかは裁判所で行われる裁判によって確定されます。

そして今回説明する行政上の責任は、行政の機関である公安委員会が交通違反をした運転者に課すもので、免許停止、免許取り消し、反則金などの種類があります。

交通違反をすると違反の悪質さに応じて違反点数が加算され、一定の点数に達すると処分が下されます。

どれだけの点数でどのような処分が下されるかは、前歴、すなわち過去に受けた行政処分の回数によって異なります。たとえば前歴なしの場合は6点で30日の免許停止となりますが、前歴が1回だと4点で60日間の免許停止となります。

悪質な交通違反の場合には一発で免許停止や免許取り消しになることもあります。

免許停止(免停)

免許停止とは、運転免許の効力が一時的に停止してしまう行政処分です。

免許停止期間中に車を運転すると無免許運転となります。

免許停止の期間には30日間、60日間、90日間、120日間、150日間、180日間の6通りがあり、すでに説明したとおり前歴の回数と違反点数によって期間が決まります。

免許停止期間が過ぎると、自動的に運転免許の効力は回復します。

免許取り消し

免許取り消しとは、運転免許を取り上げられてしまう行政処分です。

免許停止期間が過ぎれば自動的に運転免許の効力が回復する免許停止と異なり、免許を取り消された方が再び車を運転するためには自動車教習所に通い直すなどして運転免許を取得しなおす必要があります。

免許が取り消されてからすぐに再取得ができるわけではなく、一定の期間は再取得が認められません。これを欠格期間といいます。

反則金

反則金とは「交通反則通告制度」に基づく行政処分で、交通違反の種類に応じて3,000円から40,000円の反則金が定められています。

「罰金」と似た言葉ですが、刑事処分の一つである罰金と反則金は性質が異なるものですので区別して理解する必要があります。

反則金は違反点数が6点に満たない比較的軽微な交通違反に対して科され、違反点数が6点以上の交通違反については刑事処分が科されます。

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速度超過に対する行政処分

速度超過をしたときに加算される違反点数は、超過した速度によって細かく定められています。罰則が適用されるのは、「法定速度15km/h」の超過からです。すなわち法定速度を1km/hでもオーバーすれば違反となる可能性があります。

違反点数は、走行していたのが一般道路の場合と高速道路の場合とで異なり、同じ速度を超過したときでも一般道路の場合の方が加算される違反点数が高くなります。

一般道路の場合

速度超過点数
15km/h未満1点
15km/h以上20km/h未満1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上30km/h未満3点
30km/h以上35km/h未満6点
35km/h以上40km/h未満6点
40km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点

高速道路の場合

速度超過点数
15km/h未満1点
15km/h以上20km/h未満1点
20km/h以上25km/h未満2点
25km/h以上30km/h未満3点
30km/h以上35km/h未満3点
35km/h以上40km/h未満3点
40km/h以上50km/h未満6点
50km/h以上12点

反則金の額も違反点数と同様に一般道路の場合と高速道路の場合で異なります。

一般道路の場合(普通自動車)

速度超過反則金
15km/h未満9,000円
15km/h以上20km/h未満12,000円
20km/h以上25km/h未満15,000円
25km/h以上30km/h未満18,000円
30km/h以上50km/h未満罰金(6~8万円)、懲役刑

高速道路の場合(普通自動車)

速度超過反則金
15km/h未満9,000円
15km/h以上20km/h未満12,000円
20km/h以上25km/h未満15,000円
25km/h以上30km/h未満18,000円
30km/h以上35km/h未満25,000円
35km/h以上40km/h未満35,000円
40km/h以上簡易裁判で罰金決定
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50キロオーバーの場合は、免許取り消しになる?

法定速度を50km/h以上超過した場合、一般道路の場合も拘束道路の場合も12点の違反点数が加算されます。このときに免許停止で済むか、免許取り消しとなってしまうかは、前歴の回数とそれまでに累積された違反点数によって異なります。

以下、いくつかの例を挙げてご説明します。

 前歴も累積違反点数もない場合

この場合は累積点数が12点となり、90日間の免許停止となります。

前歴はないが1点~2点の累積違反点数がある場合

この場合は累積点数が13点~14点となり、やはり90日間の免許停止となります。

前歴はないが3点の累積違反点数がある場合

この場合は累積点数が15点となり、免許取り消し(欠格期間1年)となります。

累積違反点数はないが1回の前歴がある場合

この場合、累積点数は12点ですが、前歴により免許取り消し(欠格期間1年)となります。

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50km/h以上のスピード違反の処分は重い

このように、50km/h以上のスピード違反に科される処分はけして軽いものではありません。

それまでに累積された1点~2点なら免許停止で済みますが、3点以上だと免許取り消しとなってしまいます。累積違反点数が3点なら大したものではないと思っていても、そこに12点の違反点数が加算されると免許取り消しという重い処分が下されることを覚えておきましょう。

また、50km/h以上のスピード違反をすると刑事処分の対象となりますので、裁判を受けて罰金を支払わなければいけなくなります。罰金の金額は裁判によって決定されますが、およそ6万円から8万円程度です。

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60・70キロオーバーの場合は、50キロオーバーの場合と違いはない?

ここまで50km/h以上のスピード違反について説明してきましたが、60km/hオーバーや70km/hオーバーの場合の処分は変わらないのでしょうか。

まず行政処分については、50km/h「以上」のスピード違反について一律の処分が科せられますので、60km/hオーバーや70km/hオーバーの場合でも処分は変わりません。

一方、刑事処分(罰金)は違反行為の悪質さを考慮して裁判で金額が決定されますので、60km/hオーバーや70km/hオーバーの場合はより悪質と判断されて罰金の額が大きくなる可能性が高くなります。

そして何より、車はスピードが出れば出るほど危険な事故が生じる可能性が高くなります。スピード違反により人を死傷させた場合には非常に厳しい刑事処分が科されますので、法定速度は守るように日頃から心がけましょう。

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オービスが光った場合は、一発免許取り消しになる?

オービス(速度違反自動取締装置)はスピード違反をした車両を撮影して取り締まりを行うための機器です。「オービスが光ると免許取り消しになる」と聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれませんが、これは本当なのでしょうか。

実際はオービスが光る違反速度は公開されていませんが、次の速度超過で光るように設定されていると言われています。

  • 一般道:30 km/h超過以上
  • 高速道路:40km/h超過以上

したがって、オービスが光ったときに免許取り消しとなるかは、前歴の回数、累積違反点数、超過した速度によりけりということになります。

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免許取り消しを軽減・回避する方法はないか?

軽減・回避の手段はある

仕事で車を使用している方や日々の買い物や送り迎えで車を運転しなければいけない方のように、「免許が取り消されてしまうととても困る」という方はいらっしゃると思います。

では、免許取り消しの対象となるスピード違反をしてしまうと免許取り消しは絶対に避けられないのでしょうか。

道路交通法には「意見の聴取」、そして「不服申立て」という制度が設けられており、処分を軽減してもらったり、回避するための手段がないわけではありません。

意見の聴取

意見の聴取とは違反点数が90日間以上の免許停止、または免許取り消しの基準に達した場合に行われる手続で、公安委員会に対し、処分についての意見を述べたり違反をしてしまった事情を話したりすることができる機会です。

自分に有利な文書を提出したり、付添人として弁護士などに意見を述べてもらうこともできます。
意見の聴取で言い分を認めてもらうと、免許取り消しを免許停止に変更してもらうなど、処分を変更してもらえる可能性があります。

不服申立て

免許の取消し・停止処分に不服がある場合は、処分を知った日の翌日から60日以内に、公安委員会に対して異議申立てをすることができます。異議申立ては書面によって行う必要があります。

また、裁判所に対して行政処分の取り消しの訴えを提起する方法もあります。この訴訟は処分を知った日から3か月以内で、かつ処分の日から1年以内に提起しなければいけません。

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最後に

スピード違反をしたときの行政処分についてご理解いただけたでしょうか。

スピード違反をすると、超過した速度によっては重い処分が科せられます。

法定速度を意識してスピード違反をしないよう細心の注意を払うべきなのは言うまでもありませんが、スピード違反をしたからといって必ず免許の取り消しのような重い処分が科せられるわけではありません。

まずは交通違反の点数制度や処分を軽減してもらうための方法について正しく理解するようにしましょう。

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