天皇即位で、通常の交通違反は恩赦の復権の対象になる?【2019年版】

スポンサーリンク
点数・罰金
迫る即位礼正殿の儀の日!

天皇陛下の譲位により、31年間続いた「平成」が2019年4月30日で終わり、5月1日から元号変更され「令和」の時代となりました。

そして即位礼正殿の儀の行われる日「10月22日(国民の祝日)」も近づいて参りました。

天皇代替わりで定期的に議論が湧きおこる話題と言えば「恩赦」です。今回の改元に伴って2019年の秋に恩赦が実施される見通しとなっています。

恩赦とは一般的には刑罰が取り消されたり、減刑されたりするイメージがあると思います。この記事では、特にスピード違反や酒酔い運転などで処分を受けた方が恩赦の対象となるのか?ならないのかを解説いたします。

スポンサーリンク

恩赦・復権とは?そのメリット

恩赦とはわかりやすく言うと、裁判により確定した刑罰を政府が消滅あるいは軽減させたり、有罪判決を受けて停止した公民権などの資格を回復したりする制度のことです。

国家として大きな出来事があったときに受刑者もその喜びを分かち合いそのメリットを享受することを目的として行われます。

  • 「大赦」
  • 「特赦」
  • 「減刑」
  • 「刑の執行の免除」
  • 「復権」

の5種類があります。

過去の日本の恩赦

過去、日本では、

  • 天皇陛下の即位や皇太子の成婚などの慶事
  • 天皇陛下の崩御などの弔事
  • 国家的に大きな出来事があった年

に大規模な恩赦が行われてきました。戦後では

  • 1945年の第二次大戦終局
  • 1946年の日本国憲法公布
  • 1952年のサンフランシスコ講和条約の発効と皇太子立太子礼
  • 1956年の国連加盟
  • 1959年の皇太子成婚
  • 1968年の明治百年
  • 1972年の沖縄復帰
  • 1989年の昭和天皇崩御
  • 1993年の皇太子成婚

の際に恩赦が行われました。

天皇の譲位が行われた今年の恩赦は、10月22日の「即位礼正殿の儀」(即位の礼)に合わせて実施されると予想されています。

大規模な恩赦が行われるは実に26年ぶりのことです。

スポンサーリンク

前回の平成の恩赦の内容は?|死刑囚等は対象外

前回の恩赦は1993年の皇太子陛下御成婚の際に行われました。

このときに行われた恩赦は「交通法規違反者」や「公民権停止中の選挙違反者」を中心に行われ、殺人や強盗、死刑囚のような被害者のいる事件の受刑者が恩赦の対象になることはありませんでした。

前回の恩赦が限定的なものとなった背景には、犯罪被害者の感情に対する配慮があると考えられています。

また、過去に行われた恩赦で、恩赦と同じ年に行われた衆議院選挙における選挙違反者が罰金刑を免除されて「政治恩赦」と批判されたことも、前回の恩赦が小規模なものとなった要因となりました。

スポンサーリンク

今年の恩赦は誰が対象になるか?道路交通法違反は対象?

では、今回の恩赦の対象となるのはどのような人たちなのでしょうか。

まずそもそも、今回の恩赦の方針は公にされてはいません。しかし、前回の恩赦の内容とその後の社会情勢の変化から推測することはできます。

前回の恩赦以降、2000年に犯罪被害者保護法、2016年に犯罪被害者基本法が成立し、犯罪被害者の保護に対する国民の意識はさらに高まりました。

したがって死刑囚、殺人や窃盗のような被害者がいる犯罪者ではなく、交通違反のような被害者がいない軽微な犯罪が恩赦の主な対象とされる可能性は前回以上に高いといえるでしょう。

また、2009年には裁判員制度が導入され、重大な刑事犯罪の裁判に国民が直接関与するようになり、国民が関与した判断を恩赦によって覆すことには反発が予想されます。

さらに、恩赦に対しては「時代遅れである」「恣意的に刑罰を減刑するのはいかがなものか」といった批判もあり、大規模な恩赦は実施しづらいという背景もあります。

つまり、今回の恩赦は被害者がいない交通違反での刑事処分者に限定されると予想されます。

道路交通法違反であるスピード違反や酒酔い運転(人身事故ではないもの)などの違反をした方が恩赦の対象になる可能性はなくはないわけです。

逆に、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪など、被害者がいる重大な犯罪は今回の恩赦にはなりづらいと考えられます。

スポンサーリンク

罰金刑や点数はチャラになる?|行政処分・免許取り消し等

では、恩赦が行われると交通違反により受けた罰金や違反点数の加算といった処分が帳消しになるのでしょうか?

すでに説明したとおり、恩赦は「裁判により確定した刑罰」、つまり「刑事処分」が対象となります。

違反点数の加算や、それによる免許停止(いわゆる免停)、免許の取り消しなどの処分は刑事処分とは性質の異なる「行政処分」ですので、恩赦によって取り消されたり軽減されることはありません。

他方、罰金は刑事処分の一つです。裁判により確定した罰金が恩赦によりチャラになるということはないとは言い切れません。

ただし、既に支払った罰金が戻ってくることはないでしょう。

スポンサーリンク

最後に

恩赦は国家的に大きな出来事が起きたときにしか行われませんので、今回の恩赦の対象になったとしたらある意味では幸運だともいえます。

しかし恩赦の内容や基準は公表されておらず、恩赦の対象になるかどうかは実施されてみないとわかりません。「もし減刑されたらラッキー」というくらいの気持ちで10月22日を待つのがよいのかもしれません。

また最近違反をして免許停止、免許取り消しになった方は、通常の軽減策を行ったほうが軽減される確率がありますので、下記の記事もご参照ください。

タイトルとURLをコピーしました