交通違反で警察に指紋採取された!後日どうなるの?

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指紋採取交通違反・点数・罰金

スピード違反などの交通違反で検挙されたとき、警察官に指紋を取られた経験がある方はいらっしゃいませんでしょうか。

「犯罪者扱いされたようで気分が悪い」

「警察に指紋のデータが保管されるなんて気持ちが悪い」

などと不快に感じる方も多いのではないかと思います。

この記事では、「交通違反をしたときにとられた指紋の情報はどうなるのか」「指紋の採取は拒否できるのか」といった疑問にお答えします。

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警察に指紋を採取されるのはどんなとき?

そもそも、警察に指紋を採取されるのはどのような場合なのでしょうか。

刑事事件で指紋を採取される理由

指紋は一人一人違う模様をしており、一生変わらないというという特性を持っています。

そのため犯罪捜査に欠かせないものとなっており、特に逃走した犯人の足取りを追う手段としてしばしば指紋鑑定が利用されます。

このような特徴を持つために、指紋は個人情報として保護の必要性が高いものであると考えられています。つまり正当な理由なく警察などの捜査機関が指紋データの提供を強制することは認められておらず、正当な理由がない指紋の採取は拒否することができます。

では、刑事事件で指紋の採取が認められるのはどのような場合でしょうか。

指紋を採取するためには裁判所による令状が必要だとされています。つまり裁判官が「指紋を採取する必要性が高い」と判断したときに限り、捜査機関が強制的に指紋を採取することが認められます。

逆にいえば、もし警察などの捜査機関が「捜査のために指紋を採取したい」と判断したとしても、その必要性が十分に認められなければ裁判官は令状を発布しません。

他方で、刑事訴訟法には次のような規定があり、逮捕されるなど身体の拘束を受けている場合には、令状がなくても指紋を採取することができると定められています。

「身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取し、身長若しくは体重を測定し、又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第一項の令状によることを要しない。」

これらをまとめると、捜査機関が指紋を採取することができるのは次の2つの場合ということになります。

  • ①裁判官の発する令状があるとき
  • ②逮捕されているとき

刑事事件において指紋を採取されるときには、10本全ての指や手のひらなど、両手全体の指紋が採取されます。

交通違反のときに指紋を採取される理由

ではスピード違反を犯したにすぎないときなど、裁判官の発する令状がなく、逮捕もされていないときに指紋を採取されるのはなぜなのでしょうか。

交通違反のときの指紋の採取は、個人を認証する手段の一つとして行われています。

すなわち、交通違反をした人物と、違反による処分の対象となる人物が同一であるということの確認のための手続のために行われているにすぎません。

指紋を捺すように求められるのは「交通事件原票」と呼ばれる書類です。

交通事件原票には違反の内容や違反をした日付が記載され、その下の「私が上記違反をしたことは相違ありません」という部分に署名をしたうえで指紋を捺すように求められることが多いようです。

刑事事件のときのように両手全体の指紋を取られることはなく、片手の人差し指や中指で押印することが多いです。

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採取された指紋データはどうなる?

皆さんがもっとも気になるのは「交通違反で採取された指紋のデータはどうなるの?」ということではないでしょうか。

刑事ドラマでは殺人事件の現場などで警察官が手袋をして指紋を採取する様子をよく目にします。実際、事件の現場で採取された指紋と警察内の指紋のデータベースを照合することにより容疑者を割り出す、という捜査は日常的に行われています。

では、交通違反で交通事件原票に捺した指紋はそのような操作に利用されるのでしょうか。

通常の刑事事件の場合|データベースと保存期間

刑事事件で採取された指紋の取り扱いについては、「指掌紋取扱規則」と呼ばれる規則で定められています。

刑事事件の被疑者として指紋を採取された場合、指紋のデータは警察のデータベースに登録されて事件の捜査に利用されます。警察が事件の捜査に必要と判断したときにはいつでも指紋を照合できるようになっているのです。

では、採取された指紋はいつまで保管されるのでしょうか。

「指掌紋取扱規則」には指紋データの保存期間について次のように定められています。

「警察庁犯罪鑑識官又は府県鑑識課長は、その保管する指掌紋記録等が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該指掌紋記録等及び当該指掌紋記録等に係る処分結果記録又は処分結果資料を抹消し、又は廃棄しなければならない。
一 指掌紋記録等に係る者が死亡したとき。
二 前号に掲げるもののほか、指掌紋記録等を保管する必要がなくなったとき。」

つまり、指紋のデータが抹消・廃棄されるのは、被疑者本人が死亡するか、警察がこれ以上保管する必要がないと判断したときの2つのケースに限られているのです。

交通違反の場合

刑事事件の場合と異なり、「交通事件原票」に押印した指紋のデータは警察内のデータベースで厳密に管理されるわけではなく、警察での保存期間が満了すれば廃棄されます。

他の事件の捜査のために活用されることもありません。

とはいえ、警察内部で交通違反の際に採取された指紋が事件の捜査に利用されることが絶対にないとは言い切れませんし、「事件の捜査に転用されることがある」という噂があるのも事実です。

できることなら交通違反程度で警察に指紋は取られたくない、という方がいらっしゃるのも十分に理解ができます。

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指紋採取は拒否できる?

では、交通違反で検挙されて指紋を捺すように求められたときに拒否することは可能なのでしょうか。

すでにご説明したとおり交通違反をしたときに交通事件原票に指紋を捺すよう求められるのは個人を認証する手段の一つとして行われているにすぎませんので、代わりに印鑑を捺したり署名をすれば手続としては問題ありません。

指紋は保護の必要性が高い個人情報ですので、交通違反による採取を拒否することは問題ありません。

ただし、重大な交通違反を犯して逮捕されてしまった場合や、裁判所から強制的に指紋を採取してよいという令状が出されている場合には指紋の採取を拒否することはできません。

「警察官に言われたとおりに交通事件原票に指紋を捺してしまった」という場合でも、あくまで交通違反を処理するための手続に利用されるものですので、そこまで心配する必要はないでしょう。

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最後に

スピード違反などの交通違反をしたときの指紋の採取についてご理解いただけたでしょうか。

交通違反で警察官に検挙されて指紋を捺すように求められたとしても、個人を認証する手段の一つとして行われているにすぎませんので、拒否することは可能です。ただし、逮捕された場合や裁判官による令状がある場合には強制的に指紋が採取されてしまいます。

交通事件原票に指紋を捺したとしても本来の目的以外の用途で利用される可能性は低いと思われますが、それでも「警察に指紋を取られるのは気持ち悪い」と感じる方は、取り締まりを行う警察官に「指紋は捺したくない」と伝えるようにしましょう。

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